更年期障害について女性が知っておきたい知識

更年期はなぜ起こる?

女性は10代前半に月経を迎えてから、多くの人は30年近く「月経周期」と共に生きてきますよね。

ただ、その月経も40代、50代と年を重ねると「閉経」に向かい、50代中頃には日本人女性はほとんどの人が閉経すると言われています。

女性が月経を迎えるのは、身体的に性成熟が進むからで、性成熟が進むのは女性ホルモンの働きによります。

この女性ホルモンというのは、妊娠や出産に大きくかかわるホルモンですが、それだけではなく、女性の体の健康を維持する大切な役割も持ち合わせています。

ですから、女性ホルモンがバランスを崩したり、閉経して女性ホルモンが減少すると、女性は誰でも少なからず体調に異変をきたしたり、精神的に不安定になることがあります。

けれども、こうした「女性ホルモン」の変動が著しい閉経前後=更年期については、出てくる症状の個人差も大きいために身近に相談できる人が少なかったり、自分の母親や姉妹の間でも「そうよね~」と話し合える機会が持てる人ばかりではありません。

このような個人差が、閉経や更年期に関する情報を正しく得ることについて距離を持たせてしまって、結局あまり知識のないまま更年期を迎えてしんどくなる…という人は今も日本人女性には多いのですね。

しかし、女性が自分自身の体について、正しい知識をもっておくことは、素敵な人生を歩むうえでとっても大切なこと。

どうかあなたの人生が今以上に楽しく、魅力に満ちたものになるように、あなたの体のこと、月経や更年期のことについてこのサイトからたくさん情報をゲットしていってくださいね。

女性の体と女性ホルモンの働きについて

冒頭でも少し触れていますが、女性の体の健康と深く関りがあるものに「女性ホルモン」があります。

更年期障害についてきちんとした知識を得ようとすると、どうしても女性ホルモンについて知っておく必要がでてくるんですよね。

けれど、実は女性ホルモンの話って(ホルモンの名前もややこしいので)なかなか頭に入ってこないことがよくあるんです。

というわけで!このページではとにかくわかりやすく、女性ホルモンの働きと、女性ホルモンが女性の体にどう影響があるのかということを解説していきますよ!

女性ホルモンとは??

女性の体というのは月経が始まっていない子どもの頃から、月経がすでに終わっている高齢になるまで、一生涯「女性ホルモン」と付き合うようにできています。

この女性の一生と深い関りのある女性ホルモンには2種類あって、それぞれによって働きが異なってきます。

エストロゲン(卵胞ホルモン)

更年期障害と密接な関係があるのがこの「エストロゲン」です。

主な働きに「女性らしさをつくる」「子宮に作用して妊娠に備える=子宮内膜を厚くする」「自律神経や感情の働きにかかわる」「骨や皮膚、脳の働きに大きく関わる」「基礎体温を下げる」というものがあります。

周期的に分泌される時期は月経の終わり頃~排卵前にかけてです。

基礎体温を計っている人なら「低温相」の時期がエストロゲンの分泌時期と考えてほぼ間違いないでしょう。

女性にとってエストロゲンの分泌が多い時期というのは、心身ともに安定していることが多い時期です。

この時期はまた「卵胞期」と呼ばれることもあります。

プロゲステロン(黄体ホルモン)

妊娠の継続と深く関わるのはこちら「プロゲステロン」です。

妊娠に向けて子宮内膜を厚くする作用があるのが先にご紹介したエストロゲンです。

そしてエストロゲンによって妊娠しやすく準備された子宮内膜に「受精卵が着床しやすくし、さらに妊娠後に妊娠を継続させるようにする」のがここでご紹介するプロゲステロンです。

体内への働きとしては「体内水分を保持しやすくする」「食欲を増進させる」「基礎体温を上げる(高温相)」というものがあります。

妊娠をしなくても月経開始頃~月経中に体がむくみやすくなったり、食欲が止まらなくなったり、さらに何だか体温が高い感じがするのはこのプロゲステロンの働きが大きいわけですね。

分泌が多くなるのは排卵後~月経開始の時期です。

この時期は「黄体期」とも呼ばれ、人によっては腰痛や頭痛が出たり、体のむくみが激しくなったりします。

精神的には「イライラ・不安感」が強くなる人も多いですね。

肌荒れを起こしやすくなるのもこの時期です。

エストロゲンが女性の心身を安定させる働きがあう一方で、プロゲステロンというのは分泌増加によって女性にとってはしんどい症状を起こすことが多々あるのですね。

こうしたホルモンバランスの変動で、月経前に日常生活への支障がでてくるほどの症状が見られると、それは「月経前症候群(PMS)」と呼ばれることもあります。

女性ホルモンと更年期

更年期障害の仕組み

ここまででご紹介したように、女性は周期的に2つのホルモン「エストロゲン」と「プロゲステロン」の影響を受けて生きているのですが、更年期になるとこうしたホルモンのバランスがガクッと崩れます。

これは、女性が妊娠や出産の生物的な適齢期を過ぎることで卵巣の機能が低下し、エストロゲンの分泌が一気に減少するからなんですね。

そもそもエストロゲンというのは卵巣から分泌されるものなのですが、エストロゲンが分泌されると、「エストロゲンが分泌されたよ!」という信号を脳の視床下部という部分がキャッチします。

視床下部がエストロゲン分泌の信号をキャッチすると、その後、視床下部からは卵胞刺激ホルモン(卵子の成長を促す)や黄体刺激ホルモン(子宮を妊娠しても良い状態に促せるようにプロゲステロンを分泌するよう命令する)を分泌するように指示を出します。

この卵巣と視床下部でのやり取りがうまくいっていれば、女性の体はスムーズに月経周期を回していくことができるのですが、閉経前後の時期ではこのサイクルがうまくいかなくなるのですね。

更年期で卵巣からエストロゲンがあまり分泌されなくなると、視床下部は「もっとエストロゲンを出して!」と信号を送ります。

しかし、高齢になると体の機能としてそれが難しい状態になるので、脳からの信号と実際にできることがかみ合わなくなります。

このかみ合わなさや、そもそも女性の心身を安定させる働きがあるエストロゲンが減っていることが重なって、女性は更年期に体調不良や精神不安定になってくるのです。

昔の女性と更年期

さて、ホルモンの話からは少し逸れるのですが、女性が今ほど平均寿命の長くなかった時代には、更年期障害というのはあまり話題として挙がることがなかったと言われています。

それはなぜでしょうか?

これは「寿命」と関係していて、昔の女性というのは寿命が短かったゆえにエストロゲンの分泌が少ない時期まで長生きできていなかったためです。

つまり、60代くらいになると寿命が尽きてしまっていたので、更年期を迎える人がとても少なったんですね。

これに加えて、食生活や生活習慣もやはり関わってくるようで、質素な食事でも大豆などを摂取することが多い日常では、減ってしまったエストロゲンの代わりになる食物を自然と多く摂っていたと考えられています。

エストロゲンが減ることで更年期にはどんな症状が出てくるの?

先の項目でご紹介したように、女性の体を健康に維持するためにはホルモンバランスをきちんと保つことが大切になってきます。

ただ、年齢からどうしてもエストロゲンが減ってしまう更年期には、一体どのような症状が女性の心身に出てくるのでしょうか?

この項では更年期に出てくる症状についてお伝えしていきます。

エストロゲンが減るということ

ホルモンの働きでもご紹介しましたが、女性の心身を安定させてくれるエストロゲンには、丈夫な骨を維持する働きや、脳の機能を維持する働きなどもあります。

そのため、エストロゲンの分泌が減少することで、女性は骨粗しょう症になりやすくなったり、物忘れが激しくなる場合もあります。

以下に、更年期の初期~後期に見られる症状をそれぞれご紹介します。

更年期初期

  • 月経異常(周期が短くなる/長くなる)
  • 不規則な出血
  • のぼせやほてり
  • 全身的な発汗
  • 冷え
  • 動悸が激しくなる
  • 血圧の変化
  • 物忘れがひどくなる
  • 集中力が低下する
  • 不眠
  • イライラ
  • 抑うつ感
  • 頭痛

更年期中期~後期

  • 膣や膀胱の機能低下(膣の自浄作用が低くなり細菌性膣炎を起こしやすくなる/頻尿/尿漏れなど)
  • 筋肉や骨格系の衰え(肩こりや背骨の痛みが出る/関節痛/手足のだるさなど)
  • 皮膚の衰えが進む(しわやシミ、たるみが著しくなる)

この他に、エストロゲンが減少することで抑うつ感が強くなり、そのままうつ病を患うこともあります。

若年性更年期って何?

最近、テレビや雑誌などメディアで話題になることも増えている「若年性更年期」ですが、このことについて「確かにある」という面と「それは違う」という面があることをしっかり知っておくことが大切です。

女性の性成熟が早まり、月経の開始年齢が早くなることで、確かに一昔前より「早い時期から」更年期に差し掛かる人は増えています。

しかし、実際には現在も日本人女性の閉経年齢の平均は50歳です。

もし20代や30代の前半で更年期っぽい症状が出ていたとしても、それは「不定愁訴」と言われるもので、本当に更年期に差し掛かる時期(40代半ば~50代手前)のものと一緒ではありません。

更年期初期に見られるような、月経異常や不規則な出血が若い女性にみられる場合、それは更年期ではなく、別の婦人病が隠れていることがあります。

例えば月経でもないのに不正出血があるならば、子宮がんなどの場合も考えられます。

女性ではよくある子宮筋腫や子宮内膜症などがある場合も月経異常が見られたり下腹部痛があったりします。

日本人女性は定期的に婦人科を受診する習慣を持つ人が少ないのですが、もし婦人科系の部分で異変を感じることがあったら、躊躇することなく速やかに婦人科を受診してくださいね。

更年期の症状が重くなりやすい人っているの?

月経でよくあることに「生理痛がひどい人がいる一方でほとんど生理痛がない人もいる」というものがあります。

あなたはいかがでしょうか?

月経のみのことであれば、月経前の諸症状(イライラや肌荒れなど)もほとんどない人もいれば、多少なり出てくる人、仕事や学校に行けないほど重くなる人などその個人差はなかりの開きがあります。

これは更年期障害でもよくあることで、あまり苦しいことを経験しないで閉経を迎え、そのままあまりツライこともなく閉経後の日常生活を送れる人もいれば、投薬治療が必須だったり、日常生活がままならなくなるほど心身のバランスを崩す人もいます。

ただ、自分が更年期障害の症状を出しやすいかどうかを事前に把握していれば、更年期に入ってきたかな?という時点で対策をとることも可能ですよね。

このページの最後の項目として、次に更年期障害になりやすい人や症状が重くなりやすい人をご紹介します。

あなたが更年期を迎えても自分らしく楽しく過ごせるように、チェックしてみてくださいね!

更年期障害になりやすい人・症状が重くやりやすい人

食生活や生活習慣が不規則な人

食生活が整っている人や生活習慣が整っている人というのは、そもそも自律神経の不調を起こしにくい人という傾向があります。

エストロゲンが減少することである程度、自律神経が乱れるのは致し方ないことですが、エストロゲンが減少する前から自律神経が乱れている人というのは、エストロゲンの減少でさらに自律神経を乱す可能性が高いので、更年期障害になりやすかったり症状を重くしやすくなります。

完璧主義な人

完璧主義な人や几帳面な人というのは、エストロゲンの分泌低下で心身が思うように動かないことを大変ストレスに感じるのです。

それに加えて自律神経の乱れなどでイライラしやすくなっていると、家族や周囲の人のちょっとした言動が気に障ってますますストレスを強くします。

こうなると更年期の症状を重くしてしまい、最終的に更年期を抜けても抑うつ状態が続いてしまったりします。

環境的にストレスを溜めやすい環境にある人

女性が更年期を迎える頃というのは、親の介護や子どもの進路、夫の仕事での変化などで環境的にストレスが発生することが重なる時期です。

その時期に悩みを話せる人がいないとか、一人で抱え込まざるを得ないような環境にあると、更年期障害を重くする傾向があります。

自分がそうした環境になりそうだという人は、早いうちから悩みを相談できる人や場所を見つけておくようにすると良いでしょう。

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