更年期障害の年代別の対処法について

女性が更年期と言われる状態になるのは多くの場合が「45歳~55歳」とされています。

これは女性の平均的な閉経年齢が50歳であることにもよっています。

更年期というのは基本的に「閉経をはさんで前後5年ずつ」なので、50歳で閉経をしたら、更年期は45歳~55歳の期間ということになるんですね。

ただ、これはあくまで一般論なので、この期間があなたの更年期に当てはまるかというと、それは全く別の問題です。

たとえ50歳で閉経しても、振り返れば40歳前半からどうも体調不良が続いていた…という人もいますし、逆に同じ50歳での閉経でも、閉経前後の1年ずつくらいがちょっとしんどいだけ、という人もいます。

さらに若年性更年期と言われるような症状で苦しむ20代、30代の女性もいるのです。

今回はこうした「年代による更年期」についてご紹介していきます。

更年期?それとも他の病気?まずは更年期の指数チェックをしてみては?

ほてりがひどくて暑い

冒頭で、今回は「年代による更年期」についてご紹介するとお伝えしましたが、あなたが感じている体調不良や精神的なしんどさが本当に「更年期」によるものかは調べたことがありますか?

すでに病院で血液検査を受けた結果、ホルモン値などをみて医師から「更年期障害ですね」と言われている人はその言葉を信じてくださってもちろんOKです。

ただ、もしあなたがまだ自分の体調不良の原因を検査していないのであれば、先ずは下のチェック表を使って更年期のセルフチェックをしてみてください。

更年期指数チェック(更年期指数SMI):出典 NPO法人 女性の健康とメノポーズ協会

☆チェックを始める前に…☆

下のチェック表はすべて「強=10点、中=6点、弱=3点、なし=0点」の配点となっています。

あてはまるものの点数を計算していって、最後に合計点と結果を照らし合わせてみてください。

症状 なし
1)顔がほてる 10 6 3 0
2)汗をかきやすい 10 6 3 0
3)腰や手足が冷えやすい 10 6 3 0
4)息切れ・動悸がする 10 6 3 0
5)寝つきが悪いもしくは眠りが浅い 10 6 3 0
6)怒りやすかったりイライラする 10 6 3 0
7)くよくよしがちで、憂うつになることが多い 10 6 3 0
8)頭痛・めまい・吐き気がよく起こる 10 6 3 0
9)疲れやすい 10 6 3 0
10)肩凝り・腰痛・手足の痛みがある 10 6 3 0

1~10までの質問について、合計は何点になりましたか?

0~25点
現在のところ更年期による異常はなさそうです。ですから、今感じている他の体調不良がある場合は、一先ず内科や心療内科の診察を受けてみましょう。
26~50点
軽度の更年期障害がありそうです。食事や運動に気を付けた生活を送りましょう。
51~65点
中度の更年期障害がありそうです。更年期専門外来や閉経外来、婦人科などで相談をしましょう。
66~80点
更年期障害によって生活に支障がでていませんか?長期にかけて計画的な治療をした方がよさそうです。
81~100点
更年期外来、閉経外来、婦人科をまず受診し、その後、それぞれの体調不良個所に応じて、各科で精密検査を受けましょう。長期の治療と周囲の人のサポートが必要です。

セルフチェックの結果を受けて

セルフチェックの点数表にも書いていますが、点数が0~25点までの人というのは、現在何かの体調不良や精神的なしんどさを抱えていても、それは更年期によるものではないかもしれません。

特に更年期にさしかかるには早いかな、という20~30代の女性の場合、あなたが感じている心身の調子の悪さは、もしかしたら他の病気が原因になっていることも大いに考えられます。

例えば更年期の症状とよく似た症状の出る「甲状腺機能亢進症」の1つ「バセドー病」などの場合は、「早い更年期?」と放置しているとどんどん症状が悪化しますからね。

油断は禁物です。

そして、チェックをしてみて、「どうも自分は更年期っぽい」とわかったら、それはそれですぐに専門科を受診してください。

更年期というのは女性ホルモンであるエストロゲンの分泌が減少することで、心身のバランスが崩れてしまうのが原因です。

体内の女性ホルモンのバランスがどうなっているかというのは、血液検査でわかることなので、しっかり検査を受けましょう。

原因がわかれば、相応の治療を受けることができます

更年期障害は大体がホルモン補充治療で改善するので、大変深刻な状況に陥る前に対策を講じるのが大切です。

一方で、もしあなたの症状がすでに重い更年期障害であるとわかったら、速やかに医療機関を訪ねることはもちろんのことですが、そのうえで、家族や周囲の人とも治療方針について話し合いをすることが大事です。

更年期障害は先にお伝えしたように、主な原因はエストロゲンの減少ですが、心身の症状を悪化させるのは過大なストレスなどだったりします。

女性が更年期に悩む時期というのは、家族や周囲の状況が変わりやすく、女性は1人で悩みを抱えやすい時期でもあるので、少しでもストレスが軽減できるように家族や周囲の人の協力が欠かせません。

年代別で考えたい「更年期」のこと

更年期や更年期によく似た症状については、それぞれの年代で悩むことや周囲の状況が異なります。

もちろん症状も年代によって異なるので、それぞれの年代別の詳細情報については、年代別でページを用意しました。

年代別のより詳しい情報は、ご自身の年齢と照らし合わせて年代別ページを参考にしていただけると良いでしょう。

ということで、ここでは各年代について、更年期にどう向き合っていくかというポイントをお伝えします。

20代~30代と更年期

女性の20代~30代は、性成熟としては1番安定している世代なので、本来は更年期に悩む…という人はかなり少ない時期のはずです。

しかし、社会状況の変化や女性のライフスタイルの変化で、今では20代から「更年期のような」症状で悩む人が増えています。

こうした若い世代の「更年期のような」症状を「若年性更年期」ということもありますが、実際には「ホルモンバランスの乱れによる症状」というのが事実に近いでしょう。

ただ、日本においては栄養状態(というか高カロリーの食生活)によって、女性の性成熟が早まっているのは傾向としてあります。

つまり、月経が早く始まる→閉経も早くなるということで、実際に閉経が早まったことで更年期も早くなっているという人も確かにいます。

ですから、あなたが「なんか更年期みたいな症状が出てるな…」と感じたら、それが「一時的なホルモンバランスの乱れ」によるものか、それとも「閉経が早まっているのか」は調べた方が良いでしょう。

20~30代で、これから妊娠や出産を望んでいるという人であれば、月経不順やしばらく続くようなホルモンバランスの乱れは、その後の妊娠や出産に対してデメリットになることもあります。

無理なダイエットからの月経ストップによって、そのまま卵巣の機能が低下し、不妊になることもないわけではない話です。

30代後半からだと、確かに更年期というのは若くてもなるということはありますが、年代的にはこの年代のホルモンバランスの乱れは、婦人科などで診察を受けたうえで、サプリメントや食生活・生活リズムによって体調を戻すことが重要です。

40代と更年期

女性も40代になると、更年期になる人は増えます。

データにあるように、平均閉経年齢である50歳で実際に閉経をするとすれば、45歳というのは更年期であると言えますからね。

ただ、同じ40代でも40代前半と40代後半ではちょっと事情は違うかもしれません。

もしあなたがまだ30代後半だとか、40代前半で更年期っぽい症状は出たことがないなぁ~…ということであれば、今から「来る更年期」に向けて、積極的に食事を見直したり、女性ホルモンに似た成分が補充できるサプリメントを飲むなどして準備をしておくと良いかもしれません。

できる限りの準備をしておけば、何も準備をしておかなかった時より、必ず更年期による症状を軽くできるはずです。

また、更年期障害の症状は各人でそれぞれ違うのですが、それでも自分の血縁のある女性で、すでに更年期を越えた人に、どんな症状に悩んだかとか、どんな症状が出たかなどを聞いておくと良いでしょう。

母親や姉などに聞くことができれば、自分の時の更年期障害を乗り切るためのヒントが多く出てくるはずです。

一方であなたがすでに40代後半で更年期の症状が徐々に出てきている…というのであれば、一先ず婦人科や更年期外来で血液検査を受けることをおススメします。

というのも、その後の治療をどうするかは置いておいて、血液検査ではあなたの体のホルモン状況を知ることができるので、自分の身体がどのくらいの度合いの更年期であるのかがわかるからです。

ホルモンの状況によっては、思っていたより軽度なので、ホルモン薬でなくて一般のサプリメントや、食事療法だけで症状を改善させることができる場合もあります。

逆に自分はまだまだ平気と思っていても、ホルモン量やカルシウム量の結果から、すぐにホルモン薬による治療を始めたり、カルシウムの補充をした方が良いということがわかるかもしれません。

特に骨密度の状況は調べてみないと実際の値はわからないので、骨粗しょう症になって、何か症状(関節が痛むとか骨がもろくなっているとか)が見えてから…というのは危険ですからね。

50代と更年期

50代というのはほとんどの女性が何らかの形で更年期を感じている世代です。

すでに閉経した人は、閉経後の身体のバランスを整えるための「更年期終盤」にさしかかっているでしょうし、これから閉経という人はちょうど身体のホルモンバランスが著しく崩れる時期になって、体調のしんどさが増してくる時期です。

さらに女性の50代というと、子どもがいる人であれば、子どもの進学や就職、夫の職場事情での環境変化などが多い時期です。

他にも自分や夫の親の介護が現実味を帯びてくる時期なので、色々と悩みやストレスが多くなる時期でもあります

こうしたことで自分のことがないがしろになりがちでもあるので、50代の女性が更年期に悩む場合は、大変かもしれませんが、家族にしっかりサポートをしてもらるように、きちんと家族に自分の状態を訴える必要があります。

特に家族が男性ばかりであるとき(夫にくわえ、子どもがみんな男の子の場合)はなかなか状況を理解してもらいづらく、心無い言葉や態度を投げられることがあるかもしれません。

そうした時に、客観的なデータがあるのはとても心強いので、できたら専門科でしっかりと血液検査などの検査を受けて、データを持ったうえで話し合うのが良策です。

独身で更年期と闘う女性は、職場での理解を得られるように、やはり診察データなどを準備して周りに説明をし、納得してもらうのが大切です。

そして、診察結果を根拠に、治療を受けること、また努力して状況を改善しようとしていることを説明して、どうしても心身の不調が著しい場合は仕事内容を配慮してもらえるようにしたり、対応を考えるようにしましょう。

更年期は必ず過ぎ去るものですが、ここで無理をすると、その後の老年期において良いことにはなりませんからね!

60代~

女性が60代以降になると、すでに更年期の時期を過ぎている人が多くなります。

しかし、実はこの60代以降を健康に、楽しく過ごせるかどうかというのは、40代や50代での「更年期との向き合い方」がとても重要になってくるのです。

もし40代や50代でやってきた更年期の時期に、自分と向き合うことなく更年期の症状を無視して無理をしていると、60代以降の体調不良が目立つようになります。

特に骨密度や精神的な面において、その影響は強くみられるでしょう。

女性は閉経に伴う女性ホルモン(エストロゲン)の急減で、若いころより骨を丈夫に保つことが難しくなります。

もし更年期の時期に、カルシウムの補充をしなかったり、極端に太陽に当たることを避ける(太陽に当たらなければカルシウムを骨にくっつけるために必要なビタミンDができない)と60代以上になって骨粗しょう症になる確率はぐんと上がります

他にも、更年期に長く続く抑うつを放置していると、その抑うつ状態をきっかけにして「老人性うつ」を引き起こすことも考えられます。

また、更年期の情緒不安定や精神面でもツライ症状は、家族関係を悪化させたり、周囲との関係を悪化させることにつながることも多いです。

あなた自身は「更年期だったんだからちょっとイライラをぶつけていても仕方ないじゃない」と軽く思っていても、八つ当たりをされ続けた家族はそんなに軽くとらえていないかもしれません。

あなたの精神状態がちょっと落ち着いてきたところで、子どもは疎遠になったままになったり、夫やパートナーからの愛情は冷めきっていたり…ということも実は少なくありません。

以上のことから、60代と更年期というのは、実際には「これまでの更年期をどう過ごしてきたか」が体にも心にも、そして人間関係にも出てくる時期と言えるでしょう。

もしあなたがすでに60代以降であるなら、今からだって遅くはないので、まず自分の身体にプラスになること(例えば女性ホルモンやカルシウムの補充のためにサプリを飲むとか)を始めてみましょう。

そして健康を維持したうえで、心と向き合い、家族や周囲の人と向き合ってみると人生が前向きに進み始めるはずですよ。

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